僕が会社を辞めた理由は『僕が思うダサイやつ』になってたから

2019年5月4日

会社を辞める理由。というのはそれぞれに色々あるでしょう。

体を壊した、人間関係、スキル不足等・・・辞める理由は人それぞれだと思います。

だからと言って僕自身そんな辞めた人のことを問い詰めないですし、辞めたら優しくしてあげたいんです。
もちろん、辛いことがあっても頑張っている方々はより尊敬しています。体を壊さない程度に頑張ってください。

そんな中で、僕が辞めた理由は、タイトルに書いたことが大きな要因です。

今考えれば、それ以外にも精神的なところからの疲れなどもあったなと思えるのですが、それでもやはり一番の理由はこれなんです。

こんな辞め方をしてしまった経緯、少しだけお話させていただきます。

そうだ、会社辞めよう。と思うようになるまで

入社した当初の話

数年前、新卒でシステムエンジニアとして就職しました。

大学生の時、正確な数までは覚えていませんが約40社連続で内定を貰えず、このまま終わると思っていた矢先にたった一つ貰えた唯一の内定でした。

そして、会社の本拠地は新宿。
おそらく日本人じゃ知らない人はいないであろう地名ですね。

期待に胸を膨らませてもいなかったですが、とにかく仕事をしよう、辛いことがあっても頑張ろうと思いながら毎日仕事に行っていました。

で、その当時なのですが、新卒のエンジニアが中々仕事に就けないということがありました。

他がどうなのか知りませんが、僕がいた会社や、その周りはシステムエンジニアが各地へ出向し、そこで業務を行うという、派遣に近い業務体制でした。
そのため、各地へ出向するために、その会社の方との面談というのが常にありました。面談というか、ほぼ面接でしたが。

そして、これは未だになのですが、僕は面接が大の苦手であり、度々面談の度に失敗していました。

周りは次々と決まって出向していく中、決まらず社内や上司からも冷たい目で見られることが多くなっていきました。
ただ、上司も冷たいだけではなく、度々サポートをしてくれ、外部の方と面談の練習をするという機会をしばしば設けてくれました。

これは今思えば本当にありがたく、こんな使えないような新卒にここまでしてくれる上司は、なんていい人だったのだろうと今更ながら思っています。

このままでいいのかと疑問に思い始めた出来事

そんなある時、外部の方との面談がありました。

これがある意味、僕がこのままでいいのだろうかと考えるきっかけとなった出来事でした。

僕とまだ決まっていなかった同期二人、合わせて3人と上司とで喫茶店で外部の方と待ち合わせをし、そこで業務についての話し合いをしていました。

その流れの中で、僕達の面接の練習をするという事になり、面接の練習を行った後、その人がダメ出しやこうしたら良くなる、などの感想を言ってくれました。
正直、あまり内容をよく覚えていないのですが、唯一、これだけは覚えています。

「君たちさぁ、お金いっぱい稼いでそれで女抱きたくないの?」

そう言ったあと、君ら女好きじゃないの?ってダメ押しのように質問し、半ば強制のように首を縦に振らせまさたけど、僕ははっきりとは振りませんでした。

だって、人として関画れば当たり前じゃないですか?
人間として、女性をモノのようにしか見ていないようなこの発言をさも当然だろ?のように語り、かつ何の悪気もなくその価値観を押し付けるその姿勢にまぁーーーーーーーーーーーーーー、腹が立ちましたよ。

で、確かその後ひっっっっっっったすら不機嫌な態度を取っていたのを覚えていますw

で、ここからですかね。
だんだんと、何とも言い表せない”ズレ”が生じてきたと感じるようになったのです。

自分がおかしいのではないかと疑いだした時期

そこから1ヶ月とかですかね、具体的に日付までは覚えていないのですが、またその後違う面談がありました。

結構な集団で受けて、その後報告書を提出した際、まぁ僕だけこっぴどく怒られまして。
質問の意図がわかってないとかで怒られたのは覚えています。

ただ、これがよく分からなくて。こっちとしてはちゃんとやってるつもりなんですよ。

これまでの結果から、自分なりに改善していこうとしている。にも関わらず散々に怒られる。

もう、本当に怒りを通り越して、虚しくなってきて、頑張っても頑張っても失敗するなら、何のために頑張ってんのかなぁ・・・って。

家に帰ってから、やり場のない感情をどうすりゃいいか分からなくなって、ずっと泣いてました。

その事がきっかけで、アスペルガー症候群、いわゆるアスペですね。それも疑ったのですが、特にそういう兆候も無かったのです。
今考えれば、普通にコミュニケーションが取れているので、当たり前っちゃ当たり前なのですが。

ただ、それで当時友達を本当に困らせてしまったのは、未だに申し訳なく思っています。

向こうのことを考えず、一方的に自分はおかしくなってるって言ってきたら、困るよなぁって。

当時は本当にそういう周りを全然見れず、自分の事ばかり考えてそれを相手にぶつけ続けるめちゃくちゃなクソ野郎だったなって。
それでも縁を切ってくれなかった友達には今でも感謝しております。

あ、俺一番なりたくなかったダサいヤツになってるって気付いた

そして、これが一番やめるきっかけとして一番大きな引き金となった出来事がありました。

物凄く小さなことなのですが、それでもこれは、未だに忘れられない出来事なのです。

仕事が終わって、家の最寄り駅に着き、改札へ向かう最中に誰かが僕の靴を踏み、それで脱げそうになりあやうくこけそうになりました。

それに対して謝ることもなく、そんな事がなかったかのように踏んだであろう人はいなくなっていました。また、周りも皆改札へ向かっていく。

そんな状況に思わず腹が立ち、人ごみの中で全力で舌打ちをしてしまいました。

そして、家に帰ったあと、ふと気づいたのです。

 

「あれ、俺、すげぇダサくなってないか?」って。

 

話は変わりますが、僕はなりたかったもの、今もなりたいものが一つあります。

それは、『PUNKS』です。

(一概にこれがパンクスだ!という定義がないので、僕の思うパンクスと読まれている方のパンクスの定義が違う事があるかもしれませんがご了承ください。)

僕が思うパンクスとは

『ダサいヤツがいたらそいつよりカッコよくいる、それがパンクス』

だと思っています。

これは、HEY-SMITHというロックバンドのボーカルの猪狩さんが、自身の主催しているイベント『HAZIKETEMAZARE FESTIVAL』のMC中に言い放った言葉です。

この言葉が、それまでパンクスとはなんだ?どうやったらなれるんだ?と探していた僕に一つの答えとしてストン、と心に入ったんですよね。

ちなみに、このMCが入った旧体制HEY-SMITHの最後のライブとなったHAZIKETEMAZARE FESTIVAL2014のDVDが発売してるから皆買おうね!!


Live at OSAKA HAZIKETEMAZARE FESTIVAL 2014 [DVD]

パンクスとは、北斗の拳にいるヒャッハー!な人、っていうイメージがあるのかもしれない。

けれど、今のパンクスと呼ばれる人たちはそうじゃない。ちょっと強面な人たちが、人に自慢できるような何倍もかっこいい生き方をしている。
世間一般ではタブーのように考えられている、入れ墨を体のあちこちにいっぱい入れている人たちが、実はスーツを着て一見ちゃんとしている人の何倍も優しく、かつ熱く生きている。
そして、聞いている誰かのケツを蹴り上げるような影響力のある行動をいくつもしている。

そういう方々は、大抵パンクと呼ばれるような音楽のシーンにいる方々でした。

そういう音楽を聴いて、その演奏している人たちを知り、ライブへ行き、アーティストの思いを直接感じる。

段々とその世界に触れていく度に、当然のように憧れを抱いていき、自分もこういう人間になりたい!って思い始めるようになるのも、そう時間はかからなかったです。

で、そのことをきっかけに改めて、自分に自問自答し、これまでを振り返ってみました。

憧れていたパンクスに、今、自分はなれているか?

最近あんまり笑えてなかったよな。友達困らせてたよな。

些細な出来事にめちゃくちゃイライラしてたよな。

妥協が必要なときはある。

でも、自分の思いを貫けてなかったよな。

入社してからのこれまでにあった事を思い出せる限り思い出し、全ての事に1つずつ自分に問いかけました。

『それ、カッコいいことだったか?』

って。

答えは火を見るよりも明らかでした。

明らかにダサいなと思えるような行動をしていることの方が多い。自分が誇れるような自分になれていないな。

そんな生き方、クソダサいなって。

自分の性格上、このまま我慢していても、振り返った時に恥だと思えるような行動を積み重ねてしまう。

それじゃ、ダメになってしまう。自分も他の人にも迷惑をかけてしまう。

そんな事、したくない。周りにも自分にもカッコいいなと思ってもらいたい。

そうやって自分自身としっかり向き合ったから、辞める。という選択肢を取るのも時間はかからなかったです。

これが、ぼくが会社をやめた理由です。

辞めるという選択をした結果

会社に辞めるという事を伝えた後、退職する日、直属の上司からこう言われました。

「そんな理由で辞めるなら、このままいけばお前はどこ行っても通用しないぞ」

(辞める理由は当然上に書いた理由ではなく違う理由をでっちあげて言いました)

うわ、凄いテンプレな事言うな~。と思いましたよその当時(笑)

まぁ実際これが割と大変だったりしたんですけど、それはまたいつか機会があったら別のお話で。

ただ、今振り返ると、間違った選択ではなかったんじゃないかなぁと思っています。

今はストレスもあまりなく仕事をしていられ、友達とも頻繁に会え、バカ話はもちろん、互いに励まし合える、この数年の中で一番いいコンディションなんじゃないかなぁと自分では思っています。
(給料は減ったけどね!w)

このまま我慢するという方法もありました。でも、その時は半ば、もうそれしかないという選択しかできないような精神にあったなと、振り返った今、そう感じています。

世間からすれば、我慢することもできないゆとり。ダメな奴等・・・というレッテルを貼られて当然だと思います。

ただ、こうして大きな選択を一つした結果、なりたかったPUNKS、なりたかったカッコいいやつに、少しづつ近づてけているような気がします。

その結果、今こうして生きている当の本人は割と満足しています。

心に余裕ができたからか、見て見ぬ振りをしそうな事も少し率先して行えるようになった気がします。

こういった事を続けていれば、自分が憧れ続ける、パンクスになれるんじゃないかと信じて、これからもみっともなく情けない、けれど面白おかしくカッコよく生きていたいものです。

最後に、こういった行為が偽善だと思ってしまう方に、10-FEETというロックバンドのボーカル、TAKUMAさんがあるライブで言ったこの言葉を置いておきます。

 

『偽善でも意味がわからなくても、友達を思うなら行動して、声を上げろ。理由は後から付いてくればいい。』

生活,生き方

Posted by naishybrid