ライブハウス好きだから今のライブハウスへの報道について思うこと

2021年5月4日

2020年、ライブハウスを悪とする報道に対して想っていたこと

すでに昨今の報道からご存知の方も多いかと思いますが、現在新型コロナウイルスの影響により、数多くのイベントやライブ等が中止・延期に数多くが追いやられています。

 

また、大阪のライブハウスで感染者が出たことにより、参加者の方々にも発症者が出たというニュースは多くの方の目や耳に入り、今やTVではまるでライブハウスが感染源・悪の権化かのような報道のされ方すらされています。

 

 

もう・・・一言言わせていただきますね。

 

 

 

ふざっけなんなボケ。

 

 

そもそも悪いのはコロナウイルスであって、ライブハウスはむしろ被害者なはずだ。

その日に何か月も前から予定されていた公演をこなし、お客が来て、ライブがあって、片づけをして、帰る。
それだけだったはずだ。

そこで働いている側からしたら、いつもの勤務日だったはずだ。

 

それなのになぜ、普通に動かしていただけでライブハウスが悪だと言われなければならないのか。

僕は普通にそう思います。

 

また、こんな時期になんでライブハウスに行くんだ/行ったんだと多くの方は思われるかと思いますが、そもそも風邪とか体調悪かったらまず誰しもがライブに行かないですよ、って話なわけですよ。
(インフルとかで来るやつの方がどうかしてるっていうね)

 

普通に体調が良ければ、誰しもが当たり前にライブに行こうとする。

正直、デパートへ行くことや、飯屋へ行くのとかと、動機は変わらないはずなんですよ。

 

そして何よりも、何か月も前からこの日のために仕事や学校を頑張ろうと、生活の糧となっていて、その日が来たというのは、当人からすれば報われたことであり、1年にそう何度も訪れない(1年に何百も行ってる人は例外としますが・・・)最高にスペシャルな日なんですよ。

 

そうやって普通に楽しんだ人に文句を言うのはいかがなものかと思いますし、そもそもがウイルスなんて目に見えないものですし、感染していたであろう当人だって本当に自分が感染していたなんてその時にならなければわからないはずですし、行先はともかく、一体どこからもらってきたなんていうルートを辿るなんてことも、100%不可能なはずでしょう。

 

例えば、僕がライブに行くときの一日、厳密に言うと二日の流れをざっとあげてみると・・・

 

新幹線orバスで東京へ行く→電車に乗る→その街を歩いてライブハウスへ向かう→途中でお昼を食べたりする→グッズを買う→ライブハウスに入る→ライブ見る→夜ご飯を食べる→電車に乗る→宿に行く→泊まる→翌日新幹線orバスで長野へ帰る・・・

といった具合に、一言でライブへ行ったと言っても、道中これだけの行程があるんですよ。

 

こんなに色々経由していたら、仮に僕が発症したとしても、一体どこでもらったのかなんてぶっちゃけわからないじゃないですか。

もちろん、ライブハウスだったという可能性もあるはずですが、でも電車ならライブハウスに集まる以上の人が交錯し、短い時間ではありますがライブハウス以上に密集した空間でもあります。

また、時間帯や路線によっては満員になることだって大いにあります。

 

こんなにライブに行く行程の中で様々あるのに、一概にライブハウスが感染源・悪だと言われるのは、正直腹立たしい思いがあります。

今回の報道でこのライブハウスが潰され、そこで働いていたは路頭に迷うはずですし、その人を馬鹿にする人・ざまぁみろと思う人がいるとしたら、僕は本当にそいつが地獄に落ちろと言います。

こんなにボロボロにされて、生活がどうなるかもわからない状況で、なぜそんな事が言えるんだと思いますし、そういう人ほどライブハウスに行ったことがないんだと思います。

 

僕たちのようなライブハウスに魅了され、心奪われ、たくさんの思い出を作ってきてくれた音楽好きはこんなことでライブハウスを嫌いになりませんし、むしろ共にこの苦境を乗り越えていきたいという、顔も名前も知らないですが、音楽好きは今心が一つになっていると思っています。

 

だからこそ、コロナウイルスが収束したらまたライブを見にライブハウスに行きますし、動かせなかった分これまでお金がなくてそんなに飲めなかったドリンクも、2杯3杯4杯・・・といった具合に、少し多めに飲んで、ライブハウスの経営の足しになるように、前よりも少しお金を多く落とそうと思います。

 

最後になりますが、僕はライブハウスが大好きです。

今年も何回も足を運ぶと思います。

あそこは僕にとってパラダイスであり、夢の場所であり、生きていく力を貰える場なんです。

こんな場所、どっこにもないですし、代えがたい場所であり、経験なんです。

だからこそ、こんな報道で大好きな場所を奪われる・汚されるのは本当に嫌なんです。

そんな思いから、今日はこのブログを書きました。

2021年・再び同じような報道をする事に対して想っていること

この記事を書いてから約1年後。

すでにご存知な方も多いでしょうが、ライブというものは形を大きく変えました。

 

それまでオールスタンディングでやっていたバンドは全席指定に変更をし、かつ席を一つ開け、そしてマスク着用・声だしNG。

加えて、酒の提供禁止や換気対策など、たった1年で大きく姿を変えました。

 

当たり前な話ですが、これをやって黒字になるわけがありません。

当然ではありますが、席を一つずつ空けるということは、単純に収容人数が1/2になります。

そうなると、いくら売り切れにさせたとしても、仮に1000人入るライブハウスに500人しか入れないということになり、チケット代やグッズ代・ドリンク代で興行を黒字にさせるということは、相当難しいというのは、経営をやっていない方であっても、容易に想像がつくでしょう。

 

それでも、動かさなければ当然生活も出来ないわけですし、ライブハウスだけでなく、ステージを設営する方・お弁当を用意する方・運営や警備をされる方・そしてアーティストやそのアーティストの周りのスタッフ等々、それほどまでに多くの、色々な人がライブという単語1つに大きく携わっているのです。

事実、演歌歌手の山本譲二さんは、コロナ以降1円もお金が入ってきていないと、5時に夢中というテレビで語っておりました。

 

また、この記事を最初にあげた後、ライブハウスをスケープゴートにし、悪の象徴だ!やっちまえ!という音頭を取りもつかのように報道をしまくっていたテレビのニュースが、その後嬉しそうにオンラインライブを開催しました!という報道を見ていると、どの面下げて言ってんだお前らと、厚顔無恥な奴らだと思うようになり、前以上に嫌気がさすようになりました。

そりゃ、報道する側は一時の報道で済むかもしれませんが、スケープゴートにされたライブハウス側は、それ以降もずっと、スケープゴートのレッテルは取っ払われないのですよ。

だからこそ、ライブハウスは他の施設の何倍も、感染対策に努め、フェスもまた、これまで以上に感染対策に徹底をし、公式サイトやSNSで口酸っぱく、感染対策の徹底を呼び掛けていました。

 

そんな最中、GW中に行われていたフェスで、一部のお客さんによるマナーがなっていないのが、またもやニュースで取り上げられ、またもひたすらに、腹立たしい想いをしております。

 

もちろん、マナーを守っていないお客さんは、言わずともがな悪いですし、正直この状況下でルール守れないなら家で音楽聞いて酒飲んでろよ。もしくは配信あるんだからよ。と一音楽好きとしても言わせていただきます。

 

しかし、それは一部分のお客さんであり、それ以上の大多数は、炎天下の下、マスクをした状態で、声も出さず、距離を保ち楽しんでいます。

そういう、ちゃんと守っていたお客さんを映してくれるニュースもありましたが、一方ではまたもや悪だ悪だ!と取り上げて、相変わらず怒り心頭です。

正直、これ以上悪の対象にして、また元のライブハウスが、ライブという日常が元に戻った時に、あなた方は一個一個のライブハウスに・フェスに、謝罪をしてくれるんですか?賠償金を出してくれるんですか?という気持ちでいっぱいです。

 

ライブという文化をなくさないために色々な人が動いていますし、どこよりも感染対策に努めているこの文化を、もっと大切に取り上げてほしい。

そして、ここをスケープゴートにするなら、それ以上に、こんなめちゃくちゃな状況を1年経っても解決できないでいる政府をもっと断罪しろ!とは一個人として思っております。

 

そして何よりも、その報道を見てライブに来ているヤツ=マナーも守れないコロナを蔓延させるバカだとか認識している人こそ、そんな報道に惑わされないでほしいと思っています。

音楽

Posted by naishybrid