MAN WITH A MISSIONはただの顔隠しバンドじゃないぞ
この特徴的な狼の顔。
MAN WITH A MISSION
もはや、日本においてはロックバンドを知らない人でも知っているバンドの1つに挙げられるバンドの1つでしょう。
特に、顔がオオカミなので、初見でも印象に残るでしょうし、大人はもちろん、子供にもウケがい・・・いやこれはどうだろう?
そのビジュアルもあってか、今や一躍人気のバンドとなりましたが、やはりなんだよ顔隠してオオカミの顔して。とナメている方もいると思うのです。
そんな方に僕は個人的に言いたいのですが、MAN WITH A MISSIONはあんなビジュアルをしているけれども、その活動スタイルはライブハウスのバンドと何ら変わらないという事を伝えたいのです。
また、昔も今も災害が起きた際には様々な形で支援を行うその姿は、人気バンドとは思えないほどに迅速で的確な行動を行い、そして被災した大勢の人を様々な面から喜ばせています。
なので今回は、そんなマンウィズのスタンスをお伝えし、少しナメた目で見ている方にその目を改めてほしいのです。
ツアーでとことんライブハウスを回り、かつライブハウスのバンドを呼んでいる
最近発売されたニューアルバム『Chasing the Horizon』
そのツアーは、彼らが久しく訪れていなかったライブハウス。それもどこもキャパシティが小さいところばかりであり、今のマンウィズの人気を考えると到底見合わないところばかりです。
そんなツアーのファイナルは、ロックバンドとしては珍しい、阪神甲子園球場でのワンマンライブと、他に類を見ないツアー形式です。
そして、ライブハウスでの対バン(ゲストのこと)相手には、マキシマムザホルモン、Fear,and Loathing in Las Vegasといった人気バンドはもちろん、Northern19やENTH、BACK LIFTやSECRET 7 LINE等の、ライブハウスをメインに活動していて一般的にはそこまで認知されていないバンドも数多く呼んでいます。
これ以前にも、小さいライブハウスと大きいアリーナでのライブを組み合わせたツアーを何度も行ったりしています。
そして、その都度ライブハウス公演には必ず対バンを呼んでおります。
人気のバンドとなると、ワンマンライブ等が多くなり、かつ何万人も入る大きいところでワーッとやることが多くなってくるのは、ロックをそこまで知らない方でも、何となく想像が付くはずです。
そんな中でマンウィズはライブハウスに、そして対バンにここまでこだわるかというのを、今作のインタビューと併せてボーカル/ギター/ラップのJean-Ken Johnnyさんはこのように語っております。
日本トイウ国ハ、ロックシーンノ土壌ガ非常ニ芳醇ナ国デ、ソノ発信源トナッテイルノハ間違イナク日本各地ニアルライブハウスナンデスヨネ。ダカラコソ我々トシテモ全国ニ行キタイトイウ思イガ強イデス。対バンモ確実ニ皆サンガ喜ブヨウナバンドバカリガソロウノデ、楽シンデイタダケルト思イマス。対バントイウノハ非常ニイイ形ダト思ウンデス。ホカノバンドト一緒ニライブスルノガ楽シイトイウダケデハナク、音楽ノ裾野ノ広サヲオーディエンスニ体感シテモラウコトモデキル形式デスカラネ。シカモ競演スルバンドニハ必ズ我々ト音楽的ナ共通項モアリマス。当然、各バンドノオ客サン同士ニモ同様ニ共通スル価値観ガアルハズデス。ソレヲ共有スルトイウ意味デモスゴク好キナノデ、楽シンデイキタイト考エテオリマス。
(ナタリー:MAN WITH A MISSION「Chasing the Horizon」インタビューより参照)
カタカナばっかで読みずらいなんて言わないようにね
被災地支援を音楽だけではなく様々な形で行う
今現在も被害が広がり続けている平成30年7月豪雨。
被害に遭われた皆さま方にお見舞い申し上げます。
私自身、長野という遠方におり直接現地へ行くことは難しいですが、それでも可能な限りの支援はこれからも行っていくつもりです。
話が逸れましたが、そんな自然災害がここ数年様々な土地で発生しています。
4年前は広島豪雨、3年前は茨城での豪雨災害、2年前は熊本地震、そして今年は西日本での豪雨災害等・・・改めて自然災害の多さを身をもって感じさせられます。
そんな自然災害が起きた際、マンウィズは常に立ち上がり、音楽の面でも復興ボランティアの面でも動いてくれています。
復興ボランティアに関しては、ボーカルのTokyo Tanakaさん(通称タナパイ)の動きは常に早く、今回の7月豪雨の際も、政府の動きよりも早く行動を起こしてくれました。
このプロジェクトをTwitter上で『#サポウィズ』と称し、今回の西日本や地震があった大阪で、被害に遭われた方へのボランティア活動や支援物資を送ることを多くの方が行っています。
また、7月9日時点でTokyo Tanakaさんは西日本に向けて
◯広島
・土嚢袋2500枚手配依頼
◯岡山
・物資2トン車1台
レトルト食品/オムツ/虫除けetc
(福岡チーム協力)
・掃除用具
デッキブラシ800本/バケツ520個手配
◯愛媛
・ニーズ確認中
◯関西
・車両レンタル
を手配しており、その行動の速さにはただただ脱帽であり、マンウィズがこんなにしてるなら負けてられないとファンだろうが何だろうが火をつけるきっかけになってくれるはずです。
ちなみにTokyo Tanakaさんだけでなく、今回の豪雨災害で支援活動をしている方はロック界隈でも数多くおり、愛媛のロックバンドジャパハリネットや岡山県のハンバーガー屋兼ロックバンドIdol punchのボーカル、Raccoさんなどが活動しているので、どれか1つでも好きだという方は、可能な範囲で支援してみるのはいかがでしょうか?
僕自身のことはあまり言う気はないのですが、愛媛で活動しているある所に募金してきました。
当然ですが、ぐだぐだ口出すより金出す方がはるかにいいですから。
また話が逸れましたが、これだけでも十分な活動とも言えるでしょうが、最大の武器である音楽でもマンウィズは常に支援活動をしています。
2015年に茨城で起きた豪雨災害の翌年に、茨城県常総市でDappeManなる人物が主催するDappe Rock’sというフリーライブを開催し、BRAHMANのTOSHI-LOWさんが旗振り役となり、THE BACK HORNやMUCC、SHADOWS、そしてMAN WITH A MISSIONの5バンドによって開催されました。
その日の最後、BRAHMANのライブ中のMCで、TOSHI-LOWさん自身はただの表向きの人物であり、影の主催でもあるDappeManという人物。その正体がTokyo Tanakaさんだということが明らかになりました。
自分たちマンウィズが開催するとなると、この規模では危険と考えたため、TOSHI-LOWさんに旗振り役をお願いしたのですが、その間もTokyo Tanakaさんは何度も警察署に足を運び、開催できるよう尽力していたことが判明し、その瞬間に会場からは惜しみない拍手と歓声が上がりました。
このMCは、BRAHMANのニューアルバム『梵唄』の初回限定生産のMCダイジェストに入っているため、そちらを聞けばよりわかります。
(というか、MCダイジェストがおまけで付くロックバンド果たして世界にどれだけいるんだ・・・?)
今年も、熊本地震で被害を受けた熊本県で、2日間に渡って開催されたGAMADASE KUMAMOTO 2018。
これもまた、MAN WITH A MISSIONと地元が主導となり行われ、2日間開催されました。
初日はマキシマムザホルモン・BRAHMAN・SHANK等のいわゆるロックフェスのラインナップとなり、2日目は全エリア招待制となり、WANIMAやサンボマスター等のロック勢から和田アキ子さんや美川憲一さん等のTVにも出るような有名な方々からお笑い芸人、果てはYouTuberからしまじろうなど、とにかく幅広いラインナップのアーティスト/クリエイター等が集結し、全ての被災した方々を元気にさせようとするマンウィズの心意気や思いが伝わってきます。
これは個人的に思うことなのですが・・・いわゆる復興支援のライブを、それもこんなに大規模なものを行う2000年代以降のバンドは、マンウィズだけだと思うのです。
マンウィズがリスペクトしてやまないHi-STANDARD・通称ハイスタというバンドがいますが、ハイスタも、東日本大震災があった時に自身が主催して行っていたフェスであるAIR JAMを復活させると同時にハイスタ自身も復活しましたが、元々AIR JAMはそういうイベントではなく、シーンにいるバンドやブランド、スケートボード等のカルチャー全体を集めたイベントでした。
もちろん開催されたことは素直に喜ばしいですし、感動的だったのも存じております。
実際、2016年にAIR JAMが開催された時も、熊本地震の前にたまたま福岡ヤフオクドームが取れていたと語っています。
なので、後付けで色々理由は出来ましたが、あくまでもAIR JAMは「復興目的」のイベントではないはずです。
そんな中、復興目的のライブを行うバンドは数あれど、こんな大規模に行い、かつ自分たちが先導し、この人とマンウィズつながりがあるの!?と思えるような様々なジャンルの人たちを呼ぶ。
そんなバンド、僕はMAN WITH A MISSIONだけしか今はいないと断言します。
TVで人気のバンドだけど、ライブハウスでもずっと人気のバンド。
人気になると動員などの面でなかなかライブハウスでやるのが難しくなる中、マンウィズはかなりの頻度でライブハウスでライブを行い、今でも『ライブハウスのバンド』という印象がキッズからもあります。
もちろんフェスにも多く出ていますし、更にマンウィズの仲間のバンドが行うフェスにも出るなど、縦横無尽に色々なところでライブを行っています。
だからマンウィズは多くの人から好かれ、かつバンドマンからも好かれる存在になっているのです。
これから先、というより今はこれから始まるアルバムツアーで手一杯なのでしょうが、それと並行してきっと西日本で何かイベントを企画していて、被災した方々を喜ばせることをもう考えているはずです。
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コメント一覧
こんな風にマンウィズ紹介してくれるの嬉しい。MWAM大好きずっと7年間。こんなにモンスターバンドになるなんて最高!日本の音楽シーン変えたんだねオオカミさん。11月のライブが待ち遠しい。