THA BLUE HERBがデジタル配信を解禁。日本のヒップホップレジェンドを今こそ知るべし!
草冠に言葉に音と書くこの漢字、ご存知でしょうか?
・・・まぁ、知らない方が多いでしょう(笑)
当たり前でしょう。これは造語ですからね。
ただ、読み方はちゃんとあります。
それは
『ザ・ブルーハーブ(THA BLUE HERB)』
こう読みます。
このTHA BLUE HERBというのは、ヒップホップアーティストの名前です。
僕は個人的にですが、そこまでヒップホップに詳しくなく、かつそこまで聞いているわけではありません。
ただ、そんな僕ですが2つ熱心に聞いているヒップホップアーティストがいます。
一つはRHYMESTER。
そしてもう一つが、このTHA BLUE HERBです。
そんなTHA BLUE HERBが今月の1日、iTunes Store・Apple music・Spotify等のデジタル配信サービスで、これまで発表してきた作品全ての配信を開始しました。
また、THA BLUE HERBだけでなく、それに付随するソロ作品やコラボ作品なども、今回全て配信が解禁されました。
それまでTHA BLUE HERBは、iTunes Storeでのデジタル配信もApple MusicやSpotify等のサブスクリプションサービス等、一切のデジタル配信を行ってこず、彼らの音が聞きたいならCDかレコードを買うしか方法はなかったです。
この解禁が発表された際、正直新元号よりも上がりましたよ。
あのTHA BLUE HERBが、ついにデジタル解禁したーーー!!!!!???と。
と、ここまで偉そうに書いているのですが・・・正直、今回のこの記事を書くのを悩んだのです。
というのも、もうこのTHA BLUE HERBを紹介しているメディアやブログは数知れずあります。
そして何よりも、THA BLUE HERBの音楽を、言葉を語るのに自分の語彙力だけでは、まず足りないという実感があります。
ただ、今回のTHA BLUE HERBがデジタル配信を解禁した理由の一つとして
『新たな出会いを逃す事になる』
とあります。
おそらく、今の自分の世代で、THA BLUE HERBが好き。という人は極々稀だと思います。
ならば、まだTHA BLUE HERBを知らない、普通に生きていて出会う機会がないであろう方へのアプローチとして、自分は文章で書き、紹介するべきではないかと思い、キーボードを打っている所存です。
THA BLUE HERBとは
THA BLUE HERBとは、1997年に札幌で結成されたヒップホップユニットです。
メンバーは
ILL-BOSSTINO(MC)
O.N.O(トラックメイカー)
DJ DYE(DJ)
の3人からなるユニットです。
ですが、O.N.Oさんはトラックメイカーという、いわゆる作曲家・編集家という意味であり、その言葉通りの役割が差すように、作曲の方を中心に行っているため、ライブにほぼ立つことはありません。
そのため、ライブは基本ILL-BOSSTINOさんとDJ DYEさんの1MC・1DJのスタイルでライブすることがほぼ当たり前です。
THA BLUE HERBのヒップホップは、我々がよく知るような”ラップ”というものとは大きく異なるます。
今ですと、DJバトルというのが盛んにはやっており、アニメではヒプノシスマイクの影響もあってか、かつてよりも多くの人がヒップホップというものに触れる機会は多くなったと思います。
が、THA BLUE HERBは、ヒップホップでありながらもそのどれとも違う、道なき道を進んでいる唯一無二のユニットです。
活動当初から今も変わらず、札幌を拠点に活動を続け、一度も東京に拠点を移すことなく活動を続けている。というのは、東京がある種クラブシーンの中心となっている、ひいては音楽の中心地となっている中で奇異に映るでしょうし、その活動スタンスからも多くの人の注目を集めています。
他にも、彼らの楽曲の最大の特徴といえば、なんといってもリリック(歌詞)の深さ・重さでしょう。
セレブや音楽業界の東京中心主義・政治等への批判や存在の誇示、孤高の生き方を貫く人の背中を押すような先駆者と思えるようなメッセージなどなど、そのあまりにも強いメッセージ性は、多くの人から支持されています。
そのスタンスからか、ヒップホップ界隈だけでなく、ロックバンドとも数多のつながりがあります。
むしろ、同じようなヒップホップ系よりも、ロックバンドとツーマンなどでやることの方が多いという気が自分では思っているのですが。
そのスタンスからFUJI ROCK FESTIVAL・SUMMER SONIC・RISING SUN ROCK FESTIVALなどの日本4大ロックフェスにも度々出演しており、2012年にはHi-STANDARDが主催するイベントAIR JAM 2012に、BRAHMAN・RIZE・10-FEET・ASIAN KUNG-FU GENERATION等がいる日の中で、唯一ヒップホップ界隈から参戦するなど、バンド界隈からも多くの支持を集めています。
THA BLUE HERBをおススメするポイント
先ほども言いましたが、僕は基本そんなにヒップホップを聞く人間じゃありません。
専ら、バンドサウンドを中心に聞く人間ですが、そんな僕でもTHA BLUE HERBだけは群を抜いて好きなのです。
落ち込んでいるときにTHA BLUE HERBを聞くと立ち上がろう、止まってる場合じゃない、やるしかない。と自分のケツを蹴り上げられる。
そんな気になります。
活動当初は攻撃的な歌詞が多く、今は大分落ち着いた歌詞が多くなったと言う方も多くいますが、個人的にはそう思わず、むしろそれと同居して”許し”が増えたと思うのです。
これはあくまで僕の中で思っている事なのですが、ILL-BOSSTINOは僕の中で
悟り
を開いた方だと勝手に思ってるんですよ。
例えるならば、アーティストを通り越して瀬戸内寂聴さんと同レベル程度なんですよ、僕の中では。
それ程までにILL-BOSSTINOの言葉は深く、音源はもちろん、ライブに行ってみるとトリップするような、頭と心が入り交ざり、じっと見つつ心の中ではガーッと温度が上がっていくような、そんな気になります。
そしてライブでは何よりも、曲がCD通りに聞けることはほぼない、と断言します。
というのも、ライブ中、常に曲の間、必ず即興で言葉が入り、かつその日のトーンは常に変化するため、この日にしか聞けない一曲が常にライブでは訪れるのです。
また、曲に入るためのMC・前口上、そこもまた聞きごたえがあり、もはや曲の一つとなっています。
だからこそ、そこも含め例えばTwitter等でライブが終わった後にセットリストを上げてこの日何曲ライブをやった。というよりも
”曲とMC、いったい何曲やったかわからない。
けれど、そのすべてが合わさりTHA BLUE HERの一本のライブを見た”
と、見終わった後に思うのです。
と、僕の少ないボキャブラリーでは、良さを書くとしたらこんな風になってしまいます。
もちろん頭の中の日本語のボキャブラリーが豊富な方でしたらもっとうまい文章が書けるかと思うのですが、おそらくその方でも100%ライブを伝えることは出来ないかと思うのです。
本当に、現場に行かないと良さがわからない。
陳腐な言葉ですが、THA BLUE HERBのライブは、そうとしか言えない程、体験してから語ろう!と言いたなくなるほど、ライブの深さが言葉では言い表せない凄さがあるのです。
そして今現在、THA BLUE HERBは、5枚目のフルアルバムを発表する準備を着々と進めています。
詳しくは5/15日に解禁となるので、楽しみにしておきましょう!!
最後になりますが、4月13日に、ILL-BOSSTINOがソロで出した作品『IN THE NAME OF HIPHOP』の特典として付けられていた楽曲『AND AGAIN』という曲がレコードとして発売されます。
ここ数年のTHA BLUE HERBの最後にかかる定番曲となっているのですが、そちらのライブ映像がYouTubeにあるので、最後にそのライブ映像のリンクを貼っておきます。
このライブ映像だけでも、見ていて引き込まれるものがあるので、必ず見てほしいと思います。
それでは。
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