Ken Yokoyama ミニアルバム『Bored? Yeah, Me Too』レビュー
先日、このブログでも取り上げたKen Yokoyamaの最新作であり、キャリア初のミニアルバム
『Bored? Yeah, Me Too』
本日、ついにこちらが手元に届いたため、本作のレビューをしていく。
もちろん、このレビューはあくまで僕個人の意見であり、人によってはそうは思わない!という方がいるならばそれは仕方ないことなので、申し訳ありませんがそちらに関してはご了承ください。
なお、すでに様々な媒体でKen Bandのインタビュー記事が公開されており、現状読めるもののリンクを以下に掲載いたします。
様々なインタビュー記事を読んでみれば、今回のレビューで僕が言っていることがなんとなくでもわかるはずであり、同時に今健さんが何を思い、どう音楽に向き合っているのかというKen Bandそのものの姿勢や活動を一度休止してからの今までもがわかる為、可能であれば全部読んでいただければと思います。
個人的には、インタビュアーによって健さんの口調が変わるところも読んでいて面白いため、そちらにも注目して読んでみてください。
Bored? Yeah, Me Tooレビュー
まず、最初に驚かされたのは実は音楽で、ではなく、このCDを開けてみた瞬間に驚かされたのです。
それは、歌詞カードの裏に今回ジャケットにも描かれている健さんが描いた死神が表紙だけでなく裏面にもいるのだが、ここはネタバレになるためぜひCDを購入してその目で確かめてもらえればと思うため、あえて細かくはその内容には触れません。
その死神がカマとバラの花を持っており、その隣にある看板が立てられているのですが、その看板に書かれている文字、正確に言うと英単語なのですが、その並べている言葉たちは中々に衝撃的です。
自分自身書かれているものの中でわからないもの(文字が繋がってて読めないの)もあり、調べたものもあったのだが、調べてみるとあぁ・・・となり、先ほどリンクを載せた健さんのインタビューでも度々言われている『社会と距離を置きたい』という想いがある種ここに大きく表れているように感じ、確かにこの文字を並べると健さんだけでなく、普通の感覚を持った人間でもウンザリしてくるような心持ちになっても仕方がなく思います。
そして最後に書かれている単語は、ある特定の単語たちが並べられた最後に来ると、末恐ろしいと言いますか、我々はいったいどこにいって、そしてどんな分断がされていき、結局堂々巡りをしているだけではないのか・・・?と、曲を聞く前から、生き方そのものを顧みてしまい、同時に考えざるを得なくなります。
そんな思いを持ちながら曲を聞くと、そのポップさやキャッチーさ、皆でシンガロングしたくなる歌詞やメロディックパンクならではの疾走感ある曲調は、これぞKen Bandの真骨頂とも言うべきストレートなパンクロックとなっています!
実際、ミニアルバムとはいえ、全6曲合わせても15分もいかない。長くても3分半もないというのはこれまでのKen Bandにはあまりない展開だったように感じます。
が、インタビューでも言われていますが、歌詞の内容だけを見ると、これまでとはかなり違う雰囲気というか、一貫性のあるメッセージが大きく打ち出されたアルバムではないな、と感じたのです。
Runaway With MeやCount Me Outでは、健さんが度々言っている社会と距離を置きたい心情がかなり浮き彫りになっているような感傷的な気持ちに溢れた歌詞となっており、すでにPVが公開されているWoh Ohでは、前作『Sentimental Trash』からの流れを汲んだロックンロールサウンドに、健さんだけではなく、音楽が好きな人なら誰にでも当てはまるような歌詞となっており、聞いていて心が弾むような気持ちになり、一緒にサビでWoh Ohと歌いたくなってきます。
ですが、歌詞カードを読みながら聞いていると、別に音楽が好きではない方でも、歌詞中のMusicというのを自分の好きなものに変えるだけで、その好きなモノに対する愛を歌う賛歌になる一曲だと感じました。
かと思えば、これはもうインタビューでも度々出ているため、下ネタになることを承知で言わせてもらいますが、Ballsはひたすらキン〇マのことを歌っており、こういうのはKen BandじゃなくてBBQ CHICKENSで歌うような曲じゃない・・・?と思わずうーんこの。となりました(猛爆)
Still I Got To Fightでは、健さん自身のことを歌っているようにも感じられますが、じっくり歌詞を読むとこの曲は健さんのミュージシャン人生を歌ったわけではなく、夢に向かって戦っている誰かに向けた健さんなりの応援ソングのようだと僕は感じました。
そして最後のYou Are My Sunshineは、歌詞カードの提供部分のところに記載があるため書かせていただきますが、Jimmie Davisという、1940年代にミュージシャンでもありながらルイジアナ州の州知事でもあったミュージシャンの名曲をカバーしており、こちらは対訳がないのですが、調べれば出てくるためそこに関しては皆さんで探してみてください。
正直、僕は最後にこの曲があって少し救われたと言いますか、あぁやっぱりKen BandはKen Bandであり、健さんはいつまでも自分たちのパンクロックヒーローだなぁと思いたくなり、同時にやっぱりこの人がいるバンドを信じたいなと思わされるのです。
それこそ、アルバム『Best Wishes』の最後に収録されているカバー曲『If You Love Me (Really Love Me)』
その曲が最後にある安心感のようなものをこのYou Are My Sunshineで再び感じ、聞き終わるとエモーショナルな気持ちになり、かなり涙腺に来ました。
と、ここまでざっくり全6曲について紹介してきましたが・・・ざっくり解説しても一貫したメッセージなくないですか?(猛爆)
これまで日本のパンクシーンにおける絶対的親玉であり、ある意味メッセンジャーのような役割を担ってきた健さんが書く歌詞とは大分方向性が違うように感じられますし、インタビューを読むと健さん大丈夫なの?日和ったの?人によっては健さんも弱くなったな、と思う方もいらっしゃるかと思います。
が、だからと言ってこれがしっくりこないかと言えばそうではなく、むしろ逆に今こんな現実世界もインターネットの世界もメチャクチャな今だからこそ全曲がズシン、と響き、突き抜ける曲調と相まって、パンクロックならではの日陰にいる人の味方の立場に立つアティチュードをこれまで以上にひしひしと感じるのです。
それこそ誰かがミニアルバムは実験的なことが出来ると言っていましたが、まさに言い得て妙であり、実験、と言われればその通りなのかもしれません。
実際、こう書いてみて実験、とこのアルバムを評するならば確かにこんなにいい意味でとっ散らかっていても何も問題はないと思います。
ですが、ミニアルバムだから作品の質が落ちているかと言われれば全然そうではなく、むしろクオリティが上がりすぎて聞いているだけで脳天から色んな物質が出てくるんじゃないかという錯覚が起きるほどには素晴らしい作品です。
実際、もうフルアルバムの用意が着々と進められているとインタビューでも語られており、ミニアルバムでもこんな素晴らしいのにこれ以上いいものが出来るのか・・・と思うと楽しみでしかなく、新ドラマーにEKKUN(Eiji・元FACT/Joy Opposites)を迎えた新生Ken Bandは今現在もどんどんシャープになっていっている進化の真っ只中であり、バンドとしてこれまで以上に強固な一枚岩になるのはまず間違いないでしょう。
そして、次に出るであろうフルアルバムは、これまでのKen Bandにおいてもかなり重要な一枚になると、今回のミニアルバムを聞いていれば間違いなくそう思わざるを得ないのです。
KEN BYMT TOUR TEE & Ken Yokoyama / Bored ? Yeah, Me Too SET
おまけ・PIZZA BANDANA ”FUKURO”Sレビュー
最後に、今回9月18日までに予約した方におまけでついてきた、PIZZA BANDANA ”FUKURO”Sのレビューをしていきます。
まずはこちらが表面。
サイズは横約23.5cm×縦約45cmという意外なほどのビッグサイズ!
左隅に小さくPiZZA OF DEATH RECORDS©とFOR ALL THE SWEATY DUDES(意味:すべての汗まみれの男のために)というなんとも言えない英文が載っています(猛爆)
こちらが裏面。
見てわかるように、僕のところに来たのは紺×緑のデザインのバンダナ袋でした。
上部には右左それぞれにこのような穴が開いております。
最初は手提げ部分がなく持ちずらいな・・・と思っていましたが男ならこれで全然持て、また横に穴があることによって、縦方向に長い袋のため、横から手を入れることによって入れた物を取り出せるためにも開けておいたのだと感じました。
最後に中身。
中はバンダナよろしく白色となっております。
こちらのバンダナ袋は普通のバンダナ同様、折りたたむことが出来、ズボンのポケットにもちょうどいいサイズである為、持ち運びも楽であり、ササっとコンビニなどに行くときはとても便利なアイテムだと感じました!
また、裁縫が得意な方であれば、上部に持ち手を取り付ければ誰でも簡単に持てるアイテムとなりますので、持ちにくいなぁ・・・と思っている方は、こちらも検討してみてはいかがでしょうか!
それでは!
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