BONKLIVE増刊号 〜神サー!単行本発売記念 振り返れ90’〜レポート

実はHAWAIIAN6のライブの直前、このようなイベントにも参加していた。

 

 

というか、絶対に断言する。

おそらくこの日、こんなイベントの回し方をしたやつは東京広しと言えど自分だけだったと自負している。

 

元々、参加予定もなければ、このイベントの存在すらも知らなかった。

 

しかしこの2日前に、この日出演する声優の緒方恵美さんがこのイベントのことをTwitterで発信しているのを見かけ、緒方さんが出るという点でも惹かれたのだが、その緒方さんに負けない程に魅力的な出演者ばかりだったのだ。

この日の出演者は

 

 


橋本裕之さん(アニメ監督 代表作:『ご注文はうさぎですか?』『レイドバッカーズ』等)

安藤正臣さん(アニメ監督 代表作:『クズの本懐』『彼方のアストラ』等)

鳩岡桃子さん(ニュータイプ編集者『神サー!』担当)

黒山メッキさん(漫画家 KUROYAMA)

祁答院慎さん(ゲームクリエイター 代表作:『コープスパーティーシリーズ』等)

緒方恵美さん(声優)

 

 

そしてこのイベントの主催であり、MCを務めたのが

 


上江洲誠さん(アニメ脚本家 代表作:『結城友奈は勇者である』『この素晴らしい世界に祝福を!』等)

 

という、アニメファンが見たらとてつもない豪華出演陣が一堂に会しているのが一目でわかるはずでしょう。

そしてさらに、これは実際当日MCを務めていた上江洲さんが言っていたが、チケットの値段設定を間違えたと言っていたように、この日のチケット代は

 

前売り1000円(当日1500円

 

という、このメンツでこの金額!?という、ありえないチケット代の安さもあり、会場の新宿ロフトプラスワンは大盛況だった。

 

そして、このメンツで何のテーマでトークをしたのかというと・・・

 

 

 

 

90年代アニメ・ゲーム・特撮などのサブカルチャーコンテンツについて

 

 

 

というテーマであった。

もはや、字面だけでもこのイベント絶対面白い、というのを肌で感じ、急遽当日券で参加した本イベントの、SNS等には書いてはいけない部分は書きませんが、それでもこの日のイベントがどのようなものだったのか、という空気感が伝わればと思い、本記事ではこの日のレポートを書いていきます。

 

 

まず、本イベントは第1部と第2部で分かれており、第1部が今回のイベントのテーマである神サー!について。
そして第2部がこのゲスト陣を交えた90年代サブカルチャートークイベントとなっていた。

そもそも、神サー!というのは何なのかと説明をすると、上江洲誠さんが原作となりコミックNewTypeで連載されている漫画であり、ストーリーは1996年の春、憧れのサークルに入部するため、部室を訪れた主人公の浅倉水貴がその憧れのサークルがなくなっていることを知り、失意のまま帰宅しカップ麺を食べようとしたらなぜかバステトという女神を召喚してしまった・・・というのが大まかなストーリーである。

 

さらに詳しい内容、そして漫画本編も以下のコミックNewType公式サイトから読めるため、ぜひ以下のリンクから飛んで一度内容に目を通してもらえれば僕なんかがうだうだ説明するよりもわかるので飛んでみてください。
(決して説明するのが面倒だからというわけでは(ry)

 

 

 

という上に書いた説明ほぼそのままをMCである上江洲さん自身が語り、その後本日スケジュールの都合でどうしても来れなかったアニメ監督の岸誠二さんからのビデオメッセージを流す。

 

ちなみに岸監督、なんでもYouTuberデビューを目指しているらしい。
そしてこのビデオメッセージが撮影された場所は、言わずともがなジムであった。

そしてここでニュータイプ編集者の鳩岡桃子さんとゲームクリエイターの祁答院慎さんも迎え入れトークを繰り広げる。

ちなみに迎え入れる前にこの日提供されていた古代エジプトビールという、ビールと生姜とハチミツのカクテルを頼んでおり、乾杯の音頭を取った後前の客席にいたファンの方々と乾杯をしている姿にこのイベントの近さを肌で感じた。

鳩岡さんはニュータイプの編集さんなので関わっているというのは誰の目からもわかっていたが、ここになぜ祁答院さんがいたかというと、この神サー!の舞台となっている大阪芸事大学。

その元ネタとなった大阪芸術大学で、なんと祁答院さんと上江洲さんは先輩後輩の中であり、かつ同じサークルに所属していたという、会場中が驚く衝撃の事実が発表され、それを聞くと皆一斉にこのキャスティングに納得した。

ちなみに以外に見えるかもしれないが、祁答院さんの方が先輩だという。

 

そしてここから神サー!についての裏話や設定秘話を、壇上には上がらず袖の関係者席のようなところに座っていたシークレットゲストの神サー!の原画を担当している黒山メッキさんも交え語りつつ、上江洲さんと祁答院さんが通っていた大阪芸術大学の思い出を語りつつ、その当時の貴重な写真も交え思い出話にトークを咲かせるけれど、往年のオタクが多い客層のツボにも見事に刺さるトーク展開をしていく。

SNSに上げてはいけない(ブログは果たしてSNSだろうか?という疑問はドーナツの穴は存在か空白かと同じくらい曖昧なのでスルーで)話題も多く出ていたのでどこを書くべきか書かないべきかの定義が非常にあいまいではあるが・・・その中でも上げていいであろう部分を3つチョイスさせていただくと、

 

 

・当時の女装姿の祁答院さんがパッと見に似合いすぎてた

・記念撮影のポーズがなぜかシャンゼリオンの燦然のポーズだったこと

・当時ゲーセンでテストプレイとして置かれていた『ストリートファイターZERO2』をやった同じサークルメンバーが今度のストリートファイターにはセーラー服を着た女の子が波動拳を撃つという情報に皆がそんなわけあるか!となったところ、テストプレイをしてきた何人かのサークルメンバーが寄り合い、描いたさくらの絵がおそらく最初のさくらのファンアートであり、その絵を公開した

 

という、(上2つはどうでもいいかもしれないが)オタクからするとかなり熱いトークが繰り広げられ、何よりもさくらのその当時描かれた絵が公開された瞬間の会場のざわつきはこんなものあるのか!?という驚きの声が多く上がっていた。

 

その当時の思い出の大阪芸術大学の写真の後、今年オープンキャンパスに参加した上江洲さんが撮影した今の大阪芸術大学の写真を出していたが、当時に比べると学食が良くなっていたりサークルにはパソコンが置かれている、さらにはジムも置かれている。

そしてなんと撮影に使うクレーンでその時は特撮を撮っていたなど、とにかく環境が良くなっておりこの時に入りたかった!と上江洲さんと祁答院さんがブーブー文句を言っていたのも印象的だった。

 

また、この大阪芸術大学には卒業生がその後業界に入った後に生み出された作品のポスターが並んでいたのだが、何故か行っていた上江洲さんの作品がないことにショックを受けていた。

ただ、これには実は理由があり、上江洲さんはなんと卒業出来ておらず、かつ学部長から賞を貰ったにも関わらず、英語の単位を落としたから卒業出来なかったという衝撃のオチを語る。

ちなみにその隣にいた祁答院さんは途中、学校に来ていなかったにも関わらず卒業できててなんでやねん・・・となったそうです。
(このオープンキャンパス後、先日公開された映画この素晴らしい世界に祝福を!のポスターが貼られたそうです)

それ以外の話でも盛り上がりに盛り上がった第1部はあっという間に終了。

 

 

そして15分の休憩を挟んだ後、第2部がスタート。

いきなりファンが持ってきた上江洲さんの同人誌が公開されるという予想外のスタートから始まり、それと併せて先程紹介していたそのさくらの絵が公開され、より会場は驚きに包まれる。

そんな盛り上がりに盛りあがったタイミングでついに出演者全員が登壇。

そして神サーの時代設定である1996年にちなみ、1996年何してた?という話題になり、橋本監督はエスカフローネの動画に携わっていた・安藤監督は闘神伝に夢中だった・緒方さんはエヴァンゲリオンのアフレコをしていたなど、三者三様の人生模様が語られ、こんな凄い方々が一堂に会するこのイベントなんなの・・・?と理解が追いつかなかった。

そしてここからいよいよテーマである90年代サブカルチャートークが語られることとなり、上江洲さんがこの90年代はオタクシーンが1番大きく変わった時代だったと語る。

と、いよいよ本題に入ろうというところで水を差すわけではないよだが、この2部、聞いていた限りあまりにもSNSに上げてはいけない内容のオンパレードだった気がしているので、ぶっちゃけた話深く掘り下げられないのである(猛爆)

そのため、細かく言うに言えないため、箇条書きで、上げてもいい範囲で見どころを上げていくと

 

 

 


・ガメラについて熱く語る上江洲さん

・どのアニメ監督が好きという話題になり、俺たちのあの人がいないとダメ出しを入れる橋本さんと安藤さん

・エヴァンゲリオンの話題になった時、今アフレコをしていてもう話は出来てると語った緒方さん

・某ガンダムのある話が○○ではないかというフィクション

・当時の声優ブームについて語る緒方さん

・1990年~2000年までに起こった出来事や生まれた作品をズラっと並べた資料を作ってきた上江洲さん。
そしてその作品群に反応しまくるオタク達

・1996年のニュータイプを特別に持ってきて大興奮する出演者と観客達

 

 

などなど・・・文字に起こしておいてあれだが、文字だけでも凄い面白いし、これだけでも興味を引かれる方は多くいられると思う。

が、本編で語られた内容はこんなもんではなく、もうこの箇条書きにしたトピックス一つ一つがとにかく濃く、参加している誰もがわかっていたが・・・当然時間が足りるわけがない。

 

なので今度はオールナイトでもっと長く時間を設けてやりましょう。せっかく資料も作ったのでと上江洲さんが言うと会場は大きく湧き、次の開催が今か今かと待ち遠しくなる嬉しい提案をしてくれた。

 

 

こうしてトークイベントで語られる、いやそもそも語られなくても皆が知っていることかもしれないが、90年代というのは明らかに全てのカルチャーにおいて大きな変化、それこそ文明開化的な出来事が巻き起こった時代であろう。

アニメではエヴァンゲリオンやセーラームーン等・特撮ではゴジラやガメラシリーズに平成ウルトラマンシリーズ等・漫画ではスラムダンクやワンピース等・音楽では宇多田ヒカルやDragon Ash・小室哲哉など・・・とにかくこの時代は掘れば掘るほど金やダイヤモンドがゴロゴロ出てくるかのような、本当に奇跡のような時代であったはずだ。

そして何よりも、90年代後半からインターネットというのが普及し始め、よりオタク活動・ひいては人の生活そのものも大きく変化し始めたのもこの頃であろう。

そんなある意味、カルチャー全てが変化し始めたこの年代が語られることや、描かれることというのは、実はあまりなかったはずであろう。

だからこうしてこんな機会が設けられるというのも貴重なはずであり、かつこんな超豪華ラインナップがトークを繰り広げられる。
もはや奇跡に近い事なはずであろう。

このイベントの続きがいつ開催されるのかまだ未定ではあるが、もし次が決まって、かつこのブログがきっかけでそのイベントに参加してもらえるならば、こんなに嬉しいことはない。

アニメ

Posted by naishybrid