今回の台風で自分が『避難』してみてわかったいくつものこと

まず、今回の台風19号により被災された地域の皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに一日も早い再建をお祈り致します。

僕が住んでいる地域は、長野県の佐久という地域なのですが、今回の台風19号のTVでの報道で度々取り上げられているため、少しは目に入った方もいらっしゃるかと存じます。

 

幸い、僕の住んでいる地域(生活範囲という意味でありもう少し大きく括りを広げると大きな災害は出ています。)はそこまで大きな被害もなく、現在はライフラインがほぼ全て使える状況なのですが、この記事を書いている今現在も祖父の家では停電状態が続いており、本当に心配しています。(幸い、水道とガスは使えていると連絡があったため一安心ですが)

 

ただ、僕の住んでいる場所は川から20m程度のところにあるため、昨日の夕方頃、自主的に避難を余儀なくされました。

程なくして、街の消防が強制的に集落中に呼びかけたため、最終的には全員が避難することとなりました。

 

今回の台風の勢力がとてつもないことは元より知ってはいたつもりでしたが、まさか直撃しない長野県で避難せざるをえない状況にその時はただただ驚いていました。

結果、6時間ほど避難していましたが、その日のうちの何とか家に帰ることもでき、かつ家もどこかが壊れているということもなかったため、帰ってきた瞬間思わずホッとしましたし、電気がついて水が出てガスで料理やお風呂が使える、という当たり前の生活がどれだけ奇跡的なのか本当に実感させられました。

 

 

そして、今回避難をしたことにより、いくつもの気付きがありました。

そのため、今回僕が経験し、これから先災害が起きたときに役立つ、そして何よりも自分にも再び起こるかもしれないので、この避難したことで得た気付きをお伝えさせていただきます。

今回の台風で避難をしてみて感じたこと

飲食物の用意をしっかりとしておく

今回の台風のように、災害で何かが起きるかもしれないとなったときに、あらかじめご飯を炊いておき、水道も出るうちにしっかり水の用意をしておくべきだと感じました。

実際、僕もまさか避難をするとは微塵にも思っていなかったため、母親とご飯炊いておいた方がいいか相談していましたが、まだいいのではないか?とその時は言いました。

しかしその後本格的に避難勧告が発令され、またその頃に我が家も停電がちょくちょく起きるようになっていました。

そうなると、炊飯器が使えなくなってしまうため、ご飯が炊けなくなってしまいます。

結果、避難の前になんとかご飯は炊け、おにぎりを持ってはいけたのですが、やはりいつ電気やガスが使えなくなるかわからない。かつそうやってご飯の用意をしている間に氾濫をする可能性というのも大いにあり得ました。

なので、事前に用意出来るのなら、しっかり用意をしておいて、すぐに飛び出せるようにしておくべきだと感じました。

情報をしっかりと確認しておく

この地域は無線情報や公共放送で災害情報や避難場所の情報などを伝えてくれていましたが、それでもやはり限界というか、穴があるなと感じました。

特に避難場所に関しては、住んでいる人間からしてもここよりも危なくない?というような避難場所もアナウンスされていました。
(後々閉鎖しましたとアナウンスがありましたが)

また、避難場所を伝えてもそこの駐車場がいっぱいになったというのも中々伝わりずらく、行ったけど満車になっていた。
他にも避難場所が停電になっていたこともあり、その情報も伝わっておらず来てみたはいいけど真っ暗で右往左往している車も数多く見受けられました。

中々お年寄りの多い地域なので情報源が公共放送やTVやラジオなどしかないというのもあるのですが、それでもやはりこうして情報が常に新しく入るネット環境をうまく使えないものかと少し歯がゆい思いをしました。

それこそ、今TV番組でTwitterと連動しつぶやきを流すということもしているので、それをうまく各地域に落とし込めないものだろうかと個人的には思っております。

子供に避難場所は辛すぎる

今回僕は両親と姉夫婦の姪、それと6匹の愛犬と避難しました。

なぜ姪がいるかというと、姉が公務員ということもあり今回の台風対応に駆り出され、かつ姉の旦那さんも地域の消防団員として同じく駆り出されたため、姪を見ることとなりました。

 

当初は姪も楽しそうでしたが、1時間ほど経った頃から家に帰りたいと言い出し、途中避難所に行ったのですが、避難所内は高齢者ばかりでなかなか大声で話せないということもあってか、帰るころには泣き出してしまいました。

これはどうしようもないですが・・・見ていて本当に辛かったです。

避難所は当然保育園や子供の預かり所ではないため、様々な年齢の方が来ていました。

が、やはりそんな特殊な場所であるため、子供にとっては決して居心地の良いものではありません。

 

これからも日本では大きな災害が起こるとは思う、いや必ず起きるはずです。

その時に小さい子供にとってどう居心地の良いものを作るべきか、というのはこれからの課題になってくると、その姪を見ていて感じました。

ペットを連れている方はどうするか

ここも子供と同じく課題になってくるところだと思ったのですが、ペットと共に避難してきた家庭はどうすればいいか、です。

 

当然避難所にペットは連れていけないため、僕は車内にずっとおり、犬たちと共に過ごしていました。

ただ、犬たちも慣れない環境からかずっとソワソワしており、かつ雨が降っているためトイレにも出せない状況でした。

実際、避難所にペットを連れてきた人もいたそうなのですが、当然ながら断られたそうです。

中々ペットOKな避難所というのは難しいですが、しかしそれでも、例えその場所が屋外であろうとも、ペットが少しでも落ち着ける環境作り。というのは特に必要だと感じました。

ガソリンを満タンにしておく

度々言われている事ですが、災害時はガソリンを満タンにしておく。
これを今回は本当に痛感させられました。

 

移動する意味というのはもちろんですが、カーナビでTVを見て最新の状況を確認する。
他にも寝床という意味はもちろん、車内の温度を保つためのエアコンなど、ただの移動手段だけではない様々な用途で使えるものだと感じました。

今回はたまたまその日のうちに済みましたが、避難が長期化した際にも、移動などにおいて、やはりガソリンを満タンにしておくのは正しいと本当に実感させられました。

市役所に余計な電話をしない

これは姉からの又聞きなのですが・・・今回の台風でこんなのこっちに言われても困る、といった内容の電話がけっこうあったそうなのです。

電気のことから果ては、家のモノどう責任取ってくれるんですか?といった内容もあったと聞き、本当にマジかおい・・・と少し愕然としました。

 

正直、こんな電話してくるのかと驚きましたし、何よりも電話で文句言ってる時間あるなら避難準備しろよ!と誰しも思うはずでしょう。

何よりも、市役所の人だって緊急の対応に追われており、それで疲れているのに、そんな電話をして余計困らせてかついらない体力使わせてどうするんですか?というわけですよ。

もちろん、必要で聞かなければわからない情報はありますが、向こうもやはり人ですし、かつ色々な対応に追われている事かと思います。

そういう時には必要な情報を取捨選択し、特にこれは自分で何とかするしかない、聞く必要もないことは自分で選択する力も必要だと感じさせられました

避難生活の疲れはいくら体力をつけていても疲れる

僕の家族の避難時間としては約6時間ほどでしたが、それでも家に戻ってきた瞬間、ドッと疲れが湧いてきました。

おそらく気持ちが張っていたことや天候など常に情報を見ていた事、車に長時間いたこと等理由は様々でしょうが、それでもとても疲れました。

 

ブログで特に言ってこなかったのですが、5か月ほど前からダイエットをしており、ここ最近は少し緩めているのですがそれでも7キロ落ちました。

それと併せて、ランニングも結構な頻度で行うようになり、体力がついてきたと自分では思っていました。

 

が、このいわゆる避難疲れというのは、いくら体力があってもその体力とは別のところで疲れると実感しました。

何と言えばいいかうまく言葉には出来ませんが・・・それでも、この疲れ方は本当に初めてでした。

 

これが長期化していけば、より疲れてくる方は出てきますし、正直こんな避難を何日もやっていたらマジで誰か死ぬと思いました

避難所の問題は災害が起きた際に度々取り上げられていましたが、本当にこれは改善していかないと避難しても命の危険が変わらないと思います。

しかし場所も場所で難しいのでしょうが・・・それでもこの避難疲れ、という問題は今後より深刻に考えなければならない問題だと、たった6時間の避難でも感じました。

 

 

 

大雑把な内容になりましたが、今回僕が避難をしてみて感じたことでした。

 

何がいつ起きてもおかしくはないと誰かが言っていましたが本当にその通りであり、まさかうちの地域が・・・となりました。

そして避難をしてみて、あぁ口でどうこう言ってわかったつもりでいたけど、体感してみないと分からないことがこんなに沢山あるんだと思わされました。

 

僕の地域はまだ被害が少ない方ではありますが、もう少し南下すると被害の大きい地域が数多くあり、その影響で唯一の路線である小海線が今現在完全に停止しております。

他にも色々数多くの問題があり、明日ボランティアセンターが開設されるとあり、明日はどうしても行けないのですが僕も近日中にボランティアへ向かい、少しでも元の生活に戻るための手伝いをしていこうと考えております。

それでは。

生活

Posted by naishybrid