【普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる】レビュー|テレビマンのおじさん流”人生の楽しみ方”

コロナ禍になってから、飲み会などが大幅に減ったことで、いわゆる夜が暇になった。という方がほとんどでしょう。

それによって、夜の空いた時間を使おうと色々試行錯誤されている方も多いことでしょうが、その中で”ラジオ”を聞き始めた方も多いはず。

 

今やradikoによって、全国どこにいながらでも、月額費を払えば全国どのラジオでも聞くことが可能となり、かつ、1週間のタイムシフト期間があることによって、聞くことが難しい時間帯のラジオもいつでも聞けるようになりました。

そんな数多あるラジオの中で、ラジオ好きの方が口を揃えて面白いという番組があります。

 

それが、『佐久間宜行のオールナイトニッポン0』です。

 

この番組について今更詳しく説明する必要もありませんが、ニッポン放送で長きにわたって放送され続けてきた番組『オールナイトニッポン』が25時~27時まで放送されており、その後に放送されるのが『オールナイトニッポン0』です。

『ファーストサマーウイカさん』や、『Creepy Nuts』、『マジカルラブリー』など、ジャンル問わず数多くの有名な方が担当される中で、佐久間宜行さんは水曜日のパーソナリティを担当されています。

 

そもそも、佐久間宜行さんって誰?と思う方もいらっしゃいますが、『ゴッドタン』というバラエティ番組なら、ご存知の方も多いはずだと思います。

マジ歌選手権やキス我慢選手権など、もはや企画が番組よりも有名になっている印象もありますが、そのゴッドタンを作っているのが、他ならないこの佐久間さんです。

つまり、佐久間さんは職業で言えば”テレビマン”なのです。

 

その佐久間さんのオールナイトニッポン0は、今年で3年目を迎え、幅広い年代層から支持される番組であり、有名人にもファンがいるほどです。

そんな佐久間さんのオールナイトニッポン0についてまとめられたのが、この『普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる』です。

今回は、この本のレビューを行っていきます。

本のレビュー

この本は、佐久間宜行のオールナイトニッポン0内にて、実際にラジオで喋った約3年分のフリートークから厳選された名エピソードが掲載されています。

そのエピソードがどれもこれも面白く、ラジオを聞いている・いないにも関わらずクスッどころか、爆笑してしまうこと間違いなしのエピソードに溢れています。

 

これ以外にも、佐久間さんがこのラジオを任されるにあたって考えたことや、ラジオで話す際のスタンス。

ゴッドタンやあちこちオードリーなどのバラエティ番組をいかにして任されるようになったかのコツではないですが、どのようにして自分がやりたいことをやれる環境を生み出していったのかについても導入の部分で語っており、このスタンスは社会で働く人や、これから社会に出ていく学生さんが読んでも非常にためになるアドバイスです。

 

また、ラジオに出演したゲストとのトークや、特別編としてゲストに出演し、現在もあちこちオードリーで一緒に仕事をしているオードリーの若林さんが佐久間さんについて語る、この本でしか読めないインタビューも掲載されているため、若林さんのファンも必見です!

 

次の項目では、この本において、僕が個人的にこの項目を読んでほしいというおススメの項目について紹介をさせていただきます!

本作のおすすめ項目ポイント

それは、佐久間さんがアートディレクター・デザイナーの石岡瑛子さんの展示会に行った時のエピソードです。

 

石岡瑛子さんとは、世界で活躍したアートディレクター・デザイナーであり、その独特で美しいデザインだけでなく、独創的を通り越し、多くの人が見たら奇抜とも捉えられるデザインも手掛けるなど、世界中から賞賛を受けたデザイナーでした。

その石岡瑛子さんの展示会で、グレイス・ジョーンズさんという、ジャマイカ生まれのアメリカ人アーティストの衣装を見た時、あまりにも奇抜なデザインに凄さを感じたと同時に、本当にこれはかっこいいのか?と、言えるのか考えたそうです。

 

実際に『石岡瑛子 グレイスジョーンズ』で検索をかければ画像が出てきますが、正直、個人的な感想で言えば『こんなのモンハンで作れる頭装備でしょ(笑)』としか言えないような、パット見ではネタにしか見えないようなとてつもなく奇抜なアイテムが数多いです。

 

ただ、それがグレイス・ジョーンズさんが着るとカッコよく見える。

これはなんでだ・・・?と、10分ほどその前で立ち止まって考え、ある結論に佐久間さんは辿り着きました。

それを以下に引用させていただきます。

『本当にかっこいいものは、その人でしかかっこよく見えないから、かっこいいんじゃないかっていう。』
(引用元:普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる-石岡瑛子展より引用)

 

ここに関しては、実際に読んでいただいて、どういうことなのかはぜひ読んでいただきたいと思います。

ただ、この結論に達してから、自分が担当しているゴッドタンのマジ歌選手権で、フットボールアワーの後藤さんが参加したあの歌が、面白いんだけどなんであんなにウケてるのか?ホントにダサいのかな?と自身の番組ながらピンと来ていなかったそうなのですが、この結論に達したことにより、それにも説明がつくようになったとのこと。

 

そして、この結論を聞いて、僕も僕自身の持つとある理論にも納得がいったのです。

 

このブログでも度々紹介しているのですが、僕は特撮が大好きです。

ただ、見知らぬ誰かがそのヒーローの変身ポーズやヒーローの真似をしているのを見ると、物凄い冷めるというか、正直見ているこっちが恥ずかしいのです。

それは例え、どんなイケメンがやったとしてもそうです。

 

ただ、この佐久間さんの『本当にかっこいいものは、その人でしかかっこよく見えないから、かっこいいんじゃないか』という理論を聞くことによって、あぁ、なるほどなと納得したのです。

それは、演じられている役者というか、その番組において、そのヒーローになるのに最もふさわしい方がオーディションで選ばれ、変身をするからこそ、万人が見てカッコいいヒーローになるえると思うのです。

 

なので、その選考にさえ進んでもない誰かが、いくらキレよくヒーローの変身ポーズやヒーローの真似をしたところで、途端にかっこよく見えなくなってしまうのだと、この項目を読んで納得をしました。

まとめ

というわけで今回は、佐久間さんのオールナイトニッポン0の本である普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになるについて紹介をさせていただきました。

事実、僕もこの本を読むまで佐久間さんのラジオは面白い面白いと言われていたのですが、実は聞けていませんでした。

しかし、この本を読んで初めてラジオを聞いてみたのですが、確かに面白く、同時にこれまで顔写真だけを見ると固いイメージを持っていたのですが、めちゃくちゃフレンドリーで、それでいて暖かみのある喋り方をされており、これは人気出るわけだ。と確信しました。

 

面白い話と同時に、人生を、仕事をどう楽しく生き抜いていくかをポジティブに、でも教えすぎない絶妙な距離感で教えてくれるため、これからどう生きていけばいいのかわからないという学生の方はもちろん、最近いいことがあまりないという社会人の方にもおススメの一冊です!

それでは!


Posted by naishybrid