鬼弁 強面パンクロッカーの弁当奮闘記レビュー|お弁当という名の父から子へのメッセージが泣ける!

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先日発売となった書籍

『鬼弁 強面パンクロッカーの弁当奮闘記』

ロックバンドBRAHMAN/OAU(OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND)のボーカルであるTOSHI-LOWさんが、息子さんのために作り続けてきたお弁当をまとめた1冊の本。

以前、この書籍が発売することが発表になった際にも記事を書いていますので、記憶に新しい方も多いかとは思うのですが、こちらをまず読んでいただければこの書籍がどういう本か、TOSHI-LOWさんがどういう方か、そして鬼弁とはなんぞや?という事が分かるのでこちらもお読みいただければ幸いです。

BRAHMANのTOSHI-LOWさんがお弁当の本を発売!?そのお弁当や発売記念イベントについて紹介

今回、こちらを購入したので、しっかりとこの書籍を、ネタバレしない程度にレビューしていきます。

 

まず、あらかじめ言っておくと

 

”本作はレシピ本ではない”

 

ということです。

TOSHI-LOWさんが、当時小学生だった長男に作り続けたお弁当、通称鬼弁をまとめた記録集です。

鬼弁の写真と併せてTOSHI-LOWさんがそのお弁当を作った想いや当時のことを語っている。
そしてそこにTOSHI-LOWさんの知り合いのミュージシャンや俳優、モデルや芸人。はたまたデザイナー等がコメントをしている。というのが、この本の大枠です。

そのコメントを寄せている面々はどれもこれもが凄く、軽く挙げるだけでも


・Gotch(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
・TAKUMA(10-FEET)
・ナヲ(マキシマムザホルモンのドラムと女声と姉)
・山口隆(サンボマスター)
・井浦新(俳優)
・武田航平(俳優)
・田村亮(ロンドンブーツ1号2号)
・相澤陽介(デザイナー)

 

など、一部分しか紹介していませんが、実際はかなり多くの方々がコメントを寄せており、えっこの人も!?と驚くこと間違いなしです。

 

と、少し話は逸れましたが、本作はそのような内容ということもあり、この本で紹介している鬼弁のレシピは・・・ここはネタバレなので読んでからのお楽しみですが、いやはや、これで料理本と謳ってたら怒られるレシピの量だな(笑)と思わず笑ってしまうほどに少ないです。

 

ただ、だからと言って、決して作るのが難しそうなお弁当というわけではないのです。

ちょっと料理が出来る人なら真似が出来そうという、ちょうどいい難しさのお弁当だと読んでいて僕は感じました。

食材もそこまで高価なものやご家庭にないものばかりというわけではなく、冷蔵庫の余りものや冷凍されている食品をフル活用していけば、決してレシピなどなくても、(味は置いておいて)見た目はかなり近しいものが出来る気がします。

だからこそ、これは本作の表紙をめくると一番最初に載って、かつ本作が発売されることを一番最初に発表したPR TIMES。
そこに掲載されている10-FEET TAKUMAさんのコメントがそのまま載っているのですが、改めてここに引用させていただきます。

 

TAKUMA(ミュージシャン/10-FEET)
出来過ぎず出来なさ過ぎず。でもとっても美味しそう。リアルと愛情しかない。バンドマンでお父さんTOSHI-LOWの手作りお弁当シリーズ。愛と二日酔いのお弁当御献立日誌。なんなんだよこれは。高過ぎないクオリティから全国のお父さん達を勇気づける反面”あんたもこれぐらい作んなさいよ”と怒られるお父さんも生み出す作品。全国の離婚率を下げ、そして上げる。つまり意味とか意義など特に無いのである。ただただ楽しい本なのである。

 

このTAKUMAさんのコメント、あながち間違いないと読んだら思う事間違いなしです。

 

そして話は戻り、鬼弁についてなのですが、想像していた以上に美味しそうであり、かつ衝撃的なお弁当がいくつも登場してきます。

6年分のお弁当のその記録が載っているのですが、もうところどころに美味しそうー!と思えば、えっそんなのあり!?と驚いたり、はたまたこんなのお弁当wwwうそでしょwwwこれお弁当じゃないwwwと爆笑すること間違いなしのお弁当が出てきたりと、通常のお料理本では出てこない感情がいくつも湧き出してきます。

特に、以前書いたブログにも書いたつけ麺のお弁当。
それもなかなかに衝撃的でしたが、本作では、そのつけ麺のお弁当がかわいく見えるほどの衝撃的なお弁当がいくつも出てきます。

というよりも・・・麺類のお弁当って、こんなにあるの・・・それよりも出来るんだ・・・とただただ唖然となること間違いなしですよ。

麺類?どういう事?と気になった方は、読んでいただければ一発でわかりますよ!!
そしてあぁ・・・はぁ・・・いやそんな発想出てこないよ!!とツッコミたくなりますよ。

 

そして、この本でもう一つ特徴的、ある種これが本作最大の見どころ、いや読みどころなのですが、TOSHI-LOWさんの子育てや学校への想い。そしてお弁当作りや子育てをしている中で得た気付きといったこと。自身の経験談を数多く書いております。

そのどれもが胸を打つ言葉であり、思わずグッとこみ上げてくるものがあります。

 

そしてこのTOSHI-LOWさんの、ある種独白とも取れるこの文書を読んで感じたことは

 

”これはただのお弁当作りをまとめた記録ではない”

 

ということなのです。

 

この本は、TOSHI-LOWさんの長男が小学生の頃に作り続けた6年間のお弁当をまとめたものですが、当然ですが6年の間にTOSHI-LOWさんりょうさん夫妻に次男が生まれる等の実生活での変化はもちろん、学校行事に参加することで得た気付き等も沢山織り込まれており、読み始めた最初と最後の方では、本書の見え方が大きく異なってきます。

そしてそこにTOSHI-LOWさんの独白が重なり、これはただのお弁当作りではなく、食を通した父から子へのメッセージ。そして逆に子供から気づかされる感情についても書いてあり、最後まで読むと少しネタバレになるのですが、この鬼弁が実は

 

お弁当を通じた親子のコミュニケーションツールとなっている

 

と気づくのです。

どういう流れでそうなっていくのかは、ぜひ本作を読んでください。

また、最後まで読み進めると、ある一枚の写真があるのですが、それがまた涙腺を誘うのです・・・

 

本当に、今作をただのお料理本かと思って読んでみると、その期待は大きく裏切られます。

本当に色々な感情が湧き、同時に考えさせられることも多々あり、TOSHI-LOWさんが塾長を務める非営利活動団体『幡ヶ谷再生大学』のスローガンである

『人間として気高く生きる道を選択する』

ということを貫くためにどうしていけばいいのかの、一つの答えとも言える内容となっています。

これは料理本としてお弁当、親と子のコミュニケーション関係に悩んでいる、あるいは子育てに関して悩んでいる親御さんにも、ぜひとも読んでいただきたい一冊です。

それでは。